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2023年09月02日

1日1万歩神話

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良く、1日1万歩、歩きましょう⤴︎と聞きますが、この根拠とは何処から来たのか⁈調べてみました(^^)

国民の健康の増進の総合的な推進を図るための基本的な方針が、厚生労働省の『健康日本21』(2000)に掲げられ、ここに健康のために「歩数を確保すること」を勧め、「1日1万歩」を理想としています。

この「1日1万歩」の根拠になっているのは、身体活動量と死亡率との関連を調査した研究結果です。 「運動などによる身体活動量が多い人ほど死亡リスクが低く、その消費カロリーの目安は週2000kcalだった」というものです。そう、これは特に歩数が関係するわけではない研究です。

では、どこで歩数が登場したのかと言うと、大元の論文は、医学の名門誌である学『The New England Journal of Medicine』に1986年に掲載されたもの。健康と運動の関連を調べた研究です。 この研究では、35~74歳の1万6936人を対象に、12~16年間の追跡調査を行いました。そして、週あたりの身体活動量が2000kcal以上のグループでは、2000kcal未満のグループに比べて、総死亡率が28%低いという結果になりました。また、いずれの年齢層でも、身体活動量が多い人ほど、総死亡率が低下することが示されました。

1週間に約2000kcal、つまり、1日約300kcal。運動に換算すると、普通のペースで約1000歩を歩いた場合(約10分)の消費カロリーが、およそ30kcal。だから1日300kcal消費するのに必要な歩数は約1万歩(約1時間40分)これが「1日1万歩」が目標とされる根拠の一つです。

ということは、1日300kcalを消費できるなら、別に歩かなくてもいいのです。

⚪︎自転車15分80kcal、⚪︎階段を5分上がる32kcal、⚪︎入浴30分(浴槽に浸かり、身体を隅々まで洗った場合)87kcal、⚪︎徒歩の買い物20分70kcal、⚪︎掃除30分100kcalなど、合算して健康を向上させてもオッケイですね(^^)

2019年に発表された高齢女性の約1万7000人を対象としたアメリカの研究では、あまり歩かない人(1日2700歩以下)に比べて、1日4400歩を歩く人は、その後4年間の死亡率が低いことがわかりました。 そして、死亡リスクの低下は1日約7500歩で最大になり、1日1万歩やそれ以上のウォーキングをしてもさらなるメリットは得られないことも明らかになりました。

同様の研究が、アメリカ国立がん研究所などの研究者たちにより、2020年にも行われています。この研究では、1日8000歩から1万2000歩を歩く人は、1日4000歩の人と比べて、がんなどを含むあらゆる原因での死亡リスクが低くなるとわかりました。 これらの研究から考えられると、健康を意識し、歩くなら1日4000歩くらいから健康上のメリットを得られ、歩くなら8000歩くらを目標にすると良さそうですね。

 

 

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