皆さん、お口の健康は、全身の健康状態に大きな影響を与えていることをご存じですか?
お口の健康は身体の健康に直結します。
例えば、歯並びや咬み合わせが悪いことで、よく咬めず胃や腸などの腸消化器官に負担がかかったり、
アンバランスな咬み方がお顔や体全体を歪ませてしまったり、ときには頭痛/腰痛/不眠を引き起こし日常生活を送るうえで支障になる症状が起こることもあります。
また食べかすやプラークがたまりやすく歯周病のリスクも高まり、その歯周病が体全体に
悪影響を及ぼし全身疾患を招くことになります。
歯周病がもたらす身体への影響
お口の血管や神経などは全身と繋がっています。
そのため、歯周病が進行すると、歯周病菌が腫れた歯肉から血管内に侵入し全身に行き渡り、心臓や肺、子宮、そして脳まで…歯周病が重篤な全身疾患を引き起こすことも、最近の研究で明らかになり、全身の健康を守るためにもお口の健康が重要であると認識されるようになってきました。
歯周病がもたらす、病気をご紹介します。
心臓疾患
歯周病菌が歯ぐきから血管に侵入し動脈硬化を誘導する物質が出て血管内を詰まらせることがあるのです。心臓で炎症を起こすと細菌性心内膜炎を引き起こし、血管内で血栓をつくることで動脈硬化や心筋梗塞の原因になります。
糖尿病
糖尿病と歯周病の関連性は深く、歯周病により、歯ぐきの中で作り出される炎症性物質は、血液を介して体のなかで血糖値を下げるインスリンを効きにくくし、糖尿病を悪化させる可能性があります。
脳梗塞
心臓と同様に、血管内で血栓がつくられ脳梗塞や脳卒中を引き起こす事があります。脳の血管のプラークが詰まったり、頸動脈や心臓から血の塊やプラークが飛んで来て脳血管が詰まる病気です。歯周病の人とそうでない人では2.8倍リスクが高いと言われています。
誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)
唾液に混ざった歯周病菌が食べ物などと一緒に肺に入り込み、この菌が原因で起こる肺炎が「誤嚥性肺炎」。高齢者に多く見られる病気の一つで、誤嚥性肺炎などの原因は歯周病であることが指摘されています。
早産による低体重児出産
歯周病菌が増えると、免疫のバランスが崩れます。すると免疫を担当する細胞から「サイトカイン」という情報伝達物質が出されます。陣痛はプロスタグランディンという子宮収縮作用のある物質によって引き起こされるのですが、このプロスタグランディンの分泌を「サイトカイン」が促進してしまうのです。よって血中サイトカイン濃度が高まると出産のゴーサインとみなされ、妊婦の子宮収縮が始まり、十分に成長していない状態で赤ちゃんを産む早産・低胎児出産に繋がるのです。
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